現在、無線LANルータで実装されている「11ac Wave2」についてまとめます
- 11ac には「Wave1」と「Wave2」がある
- 「Wave2」はさらなる高速化とMU-MIMOが特徴
- MU-MIMOを特徴とした製品が販売され始めている
11ac は「Wave1」と「Wave2」がある
無線の通信規格の 11ac には、実は2つの世代に分かれてリリースされており、第1世代となる Wave1 は2013年くらいからWi-Fiアライアンスの認定がはじまり、2014年くらいから無線LANに実装された製品が多く販売されました。
第2世代となる Wave2 はだいたいその2年くらい後に認定が始まり、2016年くらいから実装された製品が多く販売されはじめてます。
Wave2 の特徴
Wave1 との違いですが
- 高速化①:チャネルボンディングの拡張
- 高速化②:MIMOの対応アンテナ数の増加
- 効率化:MU-MIMOのサポート
が大きな特徴となっています。
チャネルボンディングの拡張
Wave1では、チャネルを4つ束ねるHT80が最大でしたが、Wave2ではさらに束ねて、最大8つのHT160までをサポートしています。
チャネルボンディングについては以下を参考にしてください。
ただし、現在国内で販売している製品ではHT160製品は販売されていません。
MIMOの対応アンテナ数の増加
Wave1では、アンテナ3本の3x3までのサポートでしたが、Wave2では最大8本の8x8までサポートしています。
MIMOについては以下を参考にしてください。
現在の国内製品の無線LANルータだと4x4まで対応した製品がでてます。
ただし、子機については1x1 または2x2の製品がほとんどなので、子機の最大速度がボトルネックになります。
MU-MIMOのサポート
Wave1までは、SU-MIMO(シングルユーザマイモ)と呼ばれる動作で、親機から子機に通信するときは、複数の子機に同時通信ができませんでしたが、Wave2では、新たに MU-MIMO(マルチユーザマイモ)がサポートされました。
詳細は別の記事で記載できればと思いますが、ざっくり以下の画像のように子機に対して同時に通信させることで、効率的に通信させる仕組みになります。
ただし、以下にご注意ください
- 子機もMU-MIMOに対応してないといけない
- 同時通信は、無線LAN親機の「アンテナ数 ー1」まで
- 11ac wave2のMU-MIMOは、無線LAN親機→子機の下り方向のみ (上りはSU-MIMOと同じ動作)
まとめ
Wave1 と Wave2 の主な違いを整理すると以下のとおりとなります。
Wave1 | Wave2 | |
チャネルボンディング | HT80 | HT160 |
MIMOアンテナ数 | 3x3 | 8x8 |
最大速度 | 1.3Gbps | 6.9Gbps |
MU-MIMO対応 | × | 〇 対応 |
現在、販売している製品としては、
- HT80
- 4x4
- MU-MIMO対応
- 最大1.7Gbps
で対応している製品が多く、「Wave2」という言葉は製品紹介のページに記載は、ほとんどありませんが、最近の無線ルータの最上位機種は Wave2 対応機種となっています。
参考にいくつか対応機種を記載します
バッファロー:WXR-2533DHP2 (無線LANルータ)
NEC:WG2600HP2 (無線LANルータ)
アイ・オー・データ:WNPU1167M (無線子機)
MU-MIMO対応スマホ
アイ・オー・データの以下のリンクを参照してください。ちなみに現時点では iPhone は未対応です。
今日はここまで、、、
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